「身だしなみ」がポイント
身だしなみが整えば心も整う
介護現場で働くメイクセラピストは、メイクによって高齢者の心のケアを行います。介護を必要としている高齢者は、介護をする側が気をつけないとパジャマのままで毎日を過ごしてしまうことになりかねません。着替えがないとメリハリを感じられない毎日になってしまいます。気持ちが落ち込みがちなとき、ちょっとオシャレをしてみるだけで気分が上がることがありますよね。たとえ横になっている時間が多くても、毎日朝起きたら顔を洗って着替えをして、昼夜の区別をしっかりとつけていくことが高齢者にとってとても大切なことなんです。要介護度によってできることは異なりますが、可能な限り自分でできる身支度は自分でやってもらうようにしましょう。
少々時間がかかっても、「自分で着替えることができた」「自分でメイクできた」という事実が自信につながりますし、昼夜のメリハリをつけることにも役立ちます。介護が必要な方ならば、できる限りその方の好みを尊重できるよう工夫しましょう。身だしなみが整うことで意欲が上がると、もっとオシャレを楽しみたいと思うようになるかもしれません。身だしなみを整えると、特に用事がなくてもどこかへ出かけたくなることってありますよね。そのような気持ちは、いくつになっても持ち続けられるものだということを、ぜひ覚えておくようにしてください。
メイクセラピーは「整容」の一部
介護におけるメイクセラピーは、ADL(日常生活動作)の中の「整容」というジャンルです。整容とは身だしなみを整えることで、メイクはもちろんのこと、歯磨きや手洗い、洗顔、爪切り、髭剃りなども含まれています。リハビリテーションの領域におけるADLは、高齢者が自立した生活を送ることができるかどうか評価する重要なポイントでもあるんです。高齢者が自分の力でメイクと口腔ケアの両方を行うことは、オーラルフレイル予防だけでなくリフレッシュ効果も期待できます!
例えば、朝起きてから歯を磨いたり顔を洗ったりすると、眠気が覚めてスッキリしますよね。自分でできるのが当たり前の毎日を送っていると気づきにくいですが、それってすごくいい気分転換になっているんです。メイクだけでなく、ネイルケアやハンドケア、ヘアケアもセットで行うことができるならQOLはさらに上がります。メイクセラピーのいいところは、場所や設備に関係なく比較的簡単に取り組めることです。身だしなみが整ったことは高齢者自身が見て確認できるので、セラピーの成果をしっかりと感じることもできます。介護施設の多くは、リハビリテーションというよりはレクリエーションの一環としてメイクセラピーを取り入れています。
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導入事例をチェック
更新日介護施設におけるメイクセラピーの導入事例は、メイクセラピストの仕事についての理解を深めるのに役立ちます。メイクセラピーを体験した高齢者の多くが結果にとても満足しており、次の機会を楽しみにしています。最初は遠慮がちな人も、メイクが進むにつれ積極的になるケースが多いようです。実際にメイクをするのは女性ですが、男性もその場の華やいだ雰囲気を一緒に楽しんでおり、全体としてのコミュニケーションが活発になります。
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介護業界に転職する
更新日メイクセラピストとして介護業界で働くためには、介護ケアを受ける高齢者の心に寄り添う強い気持ちが必要です。深い苦しみや悲しみに関する話に触れたときでも、落ち着いて相手の心に寄り添う覚悟を最初にしっかりと持っておきましょう。転職活動は、介護業界に特化している転職エージェントにまず相談してみることをおすすめします。おすすめのエージェントとして、「レバウェル介護」「ココカイゴ転職」の2社を厳選して紹介します。